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考える大腸
大腸の大きな役割に「うんちを作る」というのがありますが、品質の良いうんち(^^;を作るには、大腸の機能がちゃんとコントロールされていなくてはなりません。
細菌が住んでいる盲腸や近位結腸のコンディションを保ち、中身が適度に分解されたところで次に送り、中身を丸めてうんちを作る、という、腸の動き、水の吸収、粘液の分泌等の様々な機能をタイミング良く働かせる必要があります。
これと似たようなことを見たい場合は、ビール工場見学でもどうぞ(^^;
さて、普通の工場ですと、規格にあった材料を使って製品を作り出しますが、我らが大腸君は材料に注文を付けられません。材料を決めるのは、我々の気まぐれです(^^;
その上、上流の胃だ小腸だ膵臓だ肝臓だといろいろな臓器の影響をもろに受けるわけですし、中に住んでいる細菌も生物なので刻一刻と変化しています。
しかし、大腸は、規格からそれほど外れないうんち(^^;を毎日作っています。
とにかく、動きが複雑です。中身を混ぜながらゆっくりと肛門の方へ送っている動きにしても、ただくびれるだけではなく、筋肉層が縮んでくびれ、くびれたところがゆるんでその隣の筋肉が縮んでくびれ・・・・・という一連の動きを同じ方向に伝えていきます。
ビール工場だったら、パイプに圧力かけて一気に送るだけです(^^;
大腸の中身が粘っこいので、普通の工場のように単純に圧力をかけても、壁が膨らむだけで中身が動いてはくれません(^^;
一体どこの誰がこんな複雑な作業を大腸にさせているのでしょう(^^;;;;
複雑な動きをすると言いますと、私達の手もかなり複雑な動きをします。手の場合、運動神経を通して、縮めとか緩めという命令を手の筋肉一つづつに伝えて動いていますので、運動神経が切断されてしまったり、筋肉が切断されてしまいますと手は組織だった動きを出来なくなってしまいます。
切り落とされた手が組織だって動いたらゾンビです(^^;;;
ところがどっこい、大腸の方はそのゾンビなんです(^^;;;
大腸を切り取って、体温と同じ様な温度のリンゲル液に入れると、規則的に伸びたり縮んだり、時にはくびれが出来て、それが移動するという正常な大腸と全く同じ様な動きをするのだそうです。
大腸は、脳からの指令が無くても筋肉の動きを制御することが出来るのだそうです。
大腸の運動は、「自発運動」といって、実は、大腸が自前の「脳」を持っていて、これが自発運動を制御しているのだそうです。
といっても、頭の中の脳味噌と見た目同じ物が腹の中にあるわけではありません(^^;
人間の脳には140億位の神経細胞が詰まっているそうでして、この神経細胞から出た枝が他の神経細胞の所に伸びていって情報を伝えています。
この様な枝の複雑なからみが神経回路を作り上げています。
で、腕や指等に来ている「神経」と言われているのは何かと言いますと、脳や脊髄の中にある神経細胞本体から伸びている「枝」なんだそうです。
ですから、腕や指の筋肉をいくら調べても、神経細胞の本体である核を持っている部分は見つかりません。
ところが、小腸や大腸の壁には、数でも種類でも脳に負けないくらいの神経細胞の本体があり、そこから枝が伸びて複雑な神経回路網を作り上げているんだそうで、これが腸の自発運動を制御しているのだそうです。
この神経回路網を、脳や脊髄の「中枢神経系」に対して「腸神経系」と呼んでいるそうです。