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201310/19

大腸と便秘

お待たせしました。便秘のお時間でございます(^^;

 

さて、「便秘」という言葉からどのような症状を思い浮かべるでしょうか?

出る量が少ない、回数が少ない・・・・等などいくつか上がると思います。

そうです。私達は便秘と聞くと、みんな同じ物と思いがちですが、一言に便秘と言いましても、実は種類があるのです(^^;

 

<P>食べ物が原因の便秘興奮性結腸の便秘若い女性に多いタイプの便秘老人性の便秘

 

<P>大体、この4つに分類できるようです。

普通の人が、小麦フスマを加えた食事をしますと、うんちの量も出る回数も増えるそうですし、軽症と中症の便秘が軽くなると言うことから、全ての便秘が食物繊維の不足と思っている人が多いようです。

しかし、調べてみますと、便秘の人が正常の人と比べて食物繊維の取り方が少ないとは一概に言えない結果が出たそうで、正常な人より沢山取っているのに便秘だと言う人が結構多いのだそうです。

また、ひどい便秘に悩んでいる女性58人に規則正しく小麦フスマを食べてもらったところ、効果があったのは9人だけで、あとの人は、効果が無かったか、かえってひどくなってしまったそうです(^^;

他の調査でも、便秘の人が食物繊維を食べるようにすると、確かにうんちの量や回数は増えるけれども、正常の人よりもかなり沢山の食物繊維を食べないと、うんちの量は増えなかったんだそうです。

 

最初の食べ物が原因の便秘は、確かに食物繊維の不足等が原因としてあるようですが、他の3つは、謎だと思いますので、それぞれを見てみましょう(^^)/

 

<P>興奮性結腸による便秘は、麻薬が絡んでいる様です(^^;

このタイプの症状としては、おなかの特に左脇腹がひどく張って痛むことだそうで、便意を感じるのですが、固い小さなうんちを数個するのが精一杯で、残糞感(というのか?(^^;)がするのだそうです。

このタイプの場合、食物繊維を食べるようにしたり、下剤を使ったりしますと、腸の動きは良くなるのだそうですが、場合によってはかえっておなかの張りや痛みがひどくなることもあるそうで、消化管とは直接関係ない症状を訴える人も多いそうです。

 

この便秘が起こる仕組みですが、下痢止めを大量に投与しますと、これと同じ様な症状を起こせるんだそうで、これらの薬には、エンドルフィンという麻薬に似た作用を持つものが入っているんだそうです(^^;

ぎょっ!と思うかも知れませんが、私達の体は、体内麻薬としていろいろな種類のエンドルフィンを作って神経の刺激伝達物質として使用しています。

 

<P>で、阿片やヘロイン中毒の人が、ひどい便秘になるのは有名(だそうで(^^;)で、これらの主成分であるモルヒネには、胃や肛門の出口にある括約筋 を

収縮させる作用やうんちを貯めておくS字結腸の収縮を盛んにする作用があるのだそうです。

この時の収縮は、中身を肛門の方へ送るような動きではなく、腸のくびれがまるで動かないのだそうでして、うんちはS字結腸に留まったままになり、場合によっては、くびれによってうんちが細切れになるのだそうです。

この症状が、興奮性結腸の人の小型のポロポロのうんちを出すことと似ており、興奮性結腸の人に体内麻薬の効果を消すような薬を与えると、劇的に便秘が解消することもあるそうです(^^;

うんちが直腸に入ってきますと、直腸の壁がうんちによって広げられる刺激を受けますが、緊張性結腸の人は、この刺激に対しては敏感だそうで、強い便意を感じるのですが、うんちが小さいので排便しにくいのであろうとのことです。

これらのことから、このタイプの便秘の人は、体内麻薬を作りすぎているのか、体内麻薬が効きすぎる体質なのではないかと考えられるそうで、この体内麻薬を出しにくくするか効きにくくすれば、便秘症状が改善されるかもしれないようです。

 

<P>若い女性に多いタイプの便秘は話が長くなるので、後に回しまして(^^;

老人性の便秘を先に。

 

<P>お年寄りの便秘の場合、男女比は大体1:1で差がないそうです。

腸を調べてみると、大量のうんちが直腸に入っている事が多く、排泄できないくらいまで直腸にうんちがたまるまで気づかないんだそうです(^^;

お年寄りはあまり運動しない人が多い上に、腸の筋肉の力も衰えているんだそうで、亀の甲より年の功といいますのか、長生きしている分だけ下剤を使ったことのある経験も多いことが考えられます。下剤を使いすぎますと、腸の神経を痛める可能性があるのだそうです。どれをとっても便秘に

よくない事ばかり(^^;

直腸が大きくなってしまっていて、0.5リットルものうんちが難なく直腸に収まってしまう人も居るそうで(^^;、こういう人の場合、肛門や直腸の感覚がかなり鈍くなってしまっているそうです。

ただ、一旦直腸を空にして、ニセウンチを入れて、「ニセウンチを入れましたよ」と言うと、入っていることを感じる人が多いそうなので、めんどうがらずに、うんちを感じるトレーニング(^^;をすると感覚が戻るかも知れないそうです(^^;;;;

&nbsp;

 

<P>さて、若い女性に多いタイプの便秘ですが、思春期から中年にかけて、食事に原因が無いのに便秘に悩まされるのが多いのは、ほとんどが女性です。

このタイプの便秘の場合、必ずしもおなかが痛くなるというわけではないようですが、食べた物が消化管を通過する速度が極端に遅くなるのだそうで、特徴としては、直腸にニセウンチ(^^;を入れてみても、押し出せないのだそうです。

これは、腹圧(キバリですな(^^;)が足りないのではなく、うんちをするときに肛門をとりまいている筋肉をゆるめられないのが原因なのだそうです(^^;

 

肛門というのは、単純なものではないそうで、2系統の制御を受けている自動ドアなんだそうです(^^;

開け閉めをきちんと出来るように、筋肉・血管・神経が集まった複雑な構造を持っているそうです。

開閉だけに注目して単純化しますと、◎←こんな構造だそうです(^^;

二重に筋肉がとりまいて、絞めているそうです。

内側が「内肛門括約筋」、外側が「外肛門括約筋」というそうです(^^;ソノマンマ

 

内肛門括約筋の方は、平滑筋で、不随意筋ですので、意識して動かすことは出来ません。その代わりに自律神経が来ていまして、無意識のうちに自動的に命令が伝わっています。

確かに、肛門を開くっ!なんて事を思ってうんちしてませんな(^^;;;;;外肛門括約筋の方は、骨格筋で、運動神経が繋がっていますので、意識的に操作できます。

肛門をきゅっと絞める時に締まっているのがこの筋肉です。

肛門の閉まり具合(^^;をゆるめようとすれば、外肛門括約筋は少しゆるみますが、内肛門括約筋がゆるみませんので完全にはゆるみきらないそうです(^^;

 

で、このタイプの便秘の人の場合ですが、いきむとかえって肛門の周りの筋肉が収縮してしまい肛門が閉じてしまうんだそうで、このタイプの便秘の人には、下剤や浣腸があまり効かないそうです。

直腸の感覚がおかしくなっているのが関係しているらしく、普通の人の8割位は、うんちをする前に、直腸にうんちが来たのを感じるんだそうですが、便秘がちな若い女性の場合、5割位しかうんちが直腸に来たのを感じないのだそうです。

うんちが来たのを感じるのは、直腸がうんちの圧力で広げられるのと、うんちに含まれている単鎖脂肪酸の刺激によるらしいのですが、単鎖脂肪酸の刺激というのは短時間しか持続しないという特徴があるため、時間が経過すると直腸の壁がウンチに慣れてしまい(^^;ウンチを感じなくなってしまうのだそうです(^^;

だもんで、うんちが直腸に来たことを感じないタイプの人は、便意をもよおした時にすぐにうんちをしないと、直腸にうんちがたまっても感じなくなってしまうため、結果、便秘という事になってしまうのだそうです。

 

原因は、この感覚だけでは無いそうでして、もし感覚だけなら、直腸にはうんちがたまっているはずなのですが、こういうタイプの便秘の場合、直腸が空の場合が多いんだそうで、結腸が中身を上手に直腸へ送れない可能性が高いのだそうです。

普通の人は、食事を後には結腸の動きが盛んになるのだそうですが、このタイプの便秘の人の場合は、食事のあとも結腸は寡黙だそうです(^^;腸の神経がおかしくなっているのかも知れないとのことです。

 

ひどい便秘の若い女性の結腸を顕微鏡で調べてみると(どうやって見るのだ?(^^;)、結腸にある神経細胞の数が減っているそうで、神経細胞の突起の数も減っているそうです。

これと似た現象が起こるのが、腰椎から出ている神経が切れたときや、脊髄を傷つけた場合なんだそうで、遠位結腸へ行っている自律神経が傷ついたときも腸の神経に似たような異常が現れるのだそうです。

 

出産や子宮摘出をしたときから便秘になったという女性が結構居るので、出産や手術時に腸に出入りしている神経が傷ついた可能性も考えられるらしいのですが、多くの人の場合、思春期のころから便秘が始まり、そのあと徐々に悪化していく場合が多いので、良く判らない別の原因で腸の神経が傷ついている可能性が大きいそうです。

ただ、神経が傷んで便秘になったのか、便秘になったから神経が傷ついたのかは、現時点でははっきりと判らないそうで、なりかかりの人を詳しく調べれば判るそうなのですが、うんちの出が悪くなったと言っても、一時的なものなのか、便秘なのかの判断は難しく、特に若い女性には詳しい検査を勧めにくいという問題もあるようです。

とにかく、思春期の女性が便秘がちだと思ったら早めに専門医に相談した方が良いようです。

 

<P>便秘には、性ホルモンが関係しているらしいそうでして、妊娠中は便秘になりやすいとか、若い人の16%位は生理の直前に便秘になりやすいと言

う調査結果があるそうです。

両方の時期共に、消化管の中身の通過速度が遅くなることや大腸での水の吸収が盛んになることが判っているそうで、性ホルモンが消化管の働きや水の吸収に影響していることは確かなようです。

性ホルモンが影響を及ぼしているとなりますと、このタイプの便秘が女性に多いという事もうなずけるのではないかと思います。

 

<P>便秘と妊娠や生理のいろいろな症状に関しては関連性があるという報告があるようですが、はっきりしていないことが多いらしく、もしそうであるなら経口避妊薬(ピル)を使うと影響が出るはずとのことで、女性研究者が活躍できる場がもっと増えてくれば、女性に多いこのタイプの便秘の研究も進み、女性の悩みが減るのではないかとのことです。

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