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201310/20

こちら腸支社でございます

脳に匹敵するような神経回路網を腸が独自に持っているというのはおったまげです(^^;
では、その簡単な構造などを。

 

腸神経系の回路網は、回路網の名前の通り、3枚の網を重ねた物の間を糸で繋いだような形になっているそうです。
一枚一枚の網は、神経細胞が枝を出し合って繋がった物で、網の結び目の所に神経細胞本体があり、網の糸の部分が神経の枝の様な形に繋がっているそうです。

3枚の内、一枚目は一番外側にある2枚の筋肉層の間に挟まっており、「筋間神経叢」といって、主に腸の運動を制御している物だそうです。
二枚目は、粘膜と筋肉の層の間にある「粘膜下組織」という部分にあるそうでして、「粘膜下神経叢」と言い、一枚目に比べると少し荒くて、神経細胞の数も少なく、枝も細いそうです。この神経叢は、ナトリウムや水の吸収、粘液の分泌等の機能の制御に関係しているそうです。
三枚目は粘膜のすぐ裏側に張り付くようになっているそうで、「粘膜神経叢」と呼んでいるそうです。
それぞれの回路網はある程度独自に機能しているようですが、神経の枝で繋がって相互に連絡を取り合っているそうです。

 

神経系をコンピュータネットワークに置き換えると、中枢神経系は大型のホストコンピュータで、腸神経系はパソコンやワークステーションを使った、インテリジェントターミナルに例えられるそうで、大腸の単鎖脂肪酸を感じる受容体はセンサーに、筋肉はモーターに該当し、これらのインテリジェントターミナルは、単にキーボードとディスプレイだけのターミナルと違って、簡単な事なら、端末レベルで処理をしてしまいます。
腸神経系の内部では、情報を処理し、即時に命令なりを独自に出力しているのだそうです。

 

酪酸などの単鎖脂肪酸を遠位結腸に入れてやると、腸神経系はこの情報を処理して、結腸の上皮細胞に指令を送り、塩素イオンを分泌させ、結腸の壁の筋肉には収縮の命令を出します。この結腸の反応は「反射」と言われるもので、正確に表現すると「生体に作用する刺激が体内の伝導機構、特に神経系の活動を介して、意識の共同作用なしに、生体側からの特定の反応をする」だそうでして、この反射で有名なのは、脚気の検査でやる膝蓋反射です。
腸の反射と有名な膝蓋反射を比べてみましょう。

 

膝蓋反射の場合、膝の下を叩いた刺激は、感覚神経を通って脊髄に伝えられ、脊髄から運動神経である大腿神経を通って大腿の筋肉に指令が行って、足がピクンッと伸びます。この間にかかる時間は2/1000秒程度だそうです。
この反射が起こる経路を見れば判りますが、脚の中だけでは情報を処理できて居ません。
ですから、脚からの感覚神経や運動神経が働かなかったり、情報を処理している脊髄に損傷がありますと、この反応は起こりません。
で、腸の方の反射ですが、外から来る感覚神経や運動神経は必要として居ません。
ということで、結腸を切り出しても、同じ現象を起こすことが可能なのだそうで、同じ筋肉でも制御機構は脚と結腸では大きく違うのだそうです。

 

脚の筋肉と腸の筋肉の違うところは、まず、脚の筋肉の周囲というのは、体の内側ですので、それほど環境の変化がありません。ところが、腸の中は体の外ですので、いろいろな物質が存在していて、環境が大きく変化します。この外部情報をモニターして、腸内部の環境を絶えずコントロールすることが必要なのですが、この生の情報を中枢神経系に送ってしまうと情報量が多すぎて、中枢神経系の負担が重くなりすぎるので、腸神経系という出先の処理系で情報を処理しているのではなかろうか?とのことです。
無論、脳からの情報も自律神経を通して大腸に伝えられており、この辺の働きは、会社の本社・支社の様なイメージのようです。

支社では、毎回毎回本社からの指令が無くても通常の業務はやっていますし、業務報告を本社に送っています。
普通の業務にあたるのが、腸の自発運動の様な腸神経系が制御している部分で、業務報告にあたるのが、大腸の中の化学物質や圧力変化等の感覚を知覚神経経由で中枢神経系へ送っている部分と言うことのようです。

 

大腸にも中枢神経系から自律神経を通して指令がやってきます。
交感神経を通じて命令が来ますと、大腸の動きが鈍くなって粘液の放出量も抑えられ、副交感神経通じて命令が来ると、逆の動きをします。
この様に、命令を伝える神経が違うと何で反応が変わるのでしょうか(・・?

同じだったら、1つしか要らないから。

正解です(笑)
神経細胞は、指令が来ますと、枝の終末部から「神経伝達物質」というのを出します。
この物質が指令を伝える相手の細胞に作用して細胞の反応を引き起こすのですが、交感神経はノルエピネフリン(ノルアドレナリン)というのを、副交感神経はアセチルコリンというのを出します。

これらがどのように働きかけるかと言いますと、粘液を作っている細胞にこれらが来ますと、ノルエピネフリンの場合は、粘液の合成が盛んになり、アセチルコリンが来ますと、細胞の中に貯めている粘液を放出するのだそうです。
神経がどのような神経伝達物質を作るかによって神経を分類しているのだそうですが、大腸に関わっているだけでも四種類の神経が存在するそうで、神経細胞のある場所、枝の出し方、他の神経との接続の仕方などはそれぞれで異なっているそうです。
これに、脳や脊髄からの神経が加わって、大腸全体の非常に複雑な業務を行うことが出来るのだそうです。

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