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オリンピック考察(その3)
必死の力、必死の心
私が好きな格闘家黒崎健時の書籍の題名である。
必死に努力して自分の限界と対峙したひとだけが体験できる潜在能力のことである。
私は、今回の女子カーリング決勝の明暗を分けた心理ではないかと感じた・・。
日本は初めての決勝、相手は前回の平昌オリンピックの3位決定戦で日本に敗れたイギリスである。
それも、日本は相手のミスで銅メダルを獲得できたのだ。負けたイギリスはどれほど悔しかったであろうか・・。
今回は同じ相手と決勝戦。どちらもここまで必死で練習してきたことは疑いがないと思う。
では何が結果を左右するのだろうか?
技術の差や戦略の問題だけであろうか?私は究極の場面で働いたのは、過去の悔しい結果に秘めた悔しさを原動力にした不動心と戦闘心の差ではないかと愚考する・・。
練習とは効果的に個人がもつ能力や体力を伸ばしていこうとするものであり、そのためには日頃の練習を常に自分の限界点に引き上げる努力をしなければならない。
相手に勝つ前に自分に勝たなければならないのだ。
指導者は選手に自分の限界を知りたいという欲求を起こさせることが仕事。それを習得した選手は、常に自分の限界点を突破するために一歩でも半歩でも努力しようという深い思いが練習と練習の間に宿り続ける。
個人的な見解ではあるが、今後のカーリング界だけでなくスポーツの発展のためにも、このような考察があってもよいのではなかろうか?